市立伊丹病院で活躍する先輩たちの声をお届けします。
未来で輝くあなたの姿を思い浮かべてください!
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リーダーシップを磨くことがこれからの目標。
Interview 01
消化器内科・老年内科と、夜間の救急入院患者さんを受け入れるオーバーナイト病床を持つ混合病棟です。高齢の患者さんの入院も多いため、ベッドサイドで環境カンファレンスを行い、患者さんが安全で安楽に療養生活が送れるよう環境を整えることに努めています。3年目の一年は日々の業務に慣れてきたこともあり、チームを見ながら業務に取り組めるようになってきました。これからは後輩も増え、リーダー業務も任せられるようになると思いますが、しっかりと役割を果たせるように成長していきたいと思っています。
1年目こそ、ベッドサイドでの時間を大切に。
先輩たちと比べて知識が少なく、考えられる範囲も狭い1年目は、自分が病棟の役に立っているのだろうかと不安に思うかもしれません。もちろん、私もそのひとりでした。しかし、できることがないかと言えばそんなことはありません。私の場合は「知識や技術に限界はあるけれど、患者さんと過ごす時間は自分次第でつくれる」と、訪室回数を増やすように心がけていました。そして、患者さんから何か情報を得られたら先輩に伝えて、アセスメントやカンファレンスに活かしてもらう。みなさんも最初は悩むかもしれませんが、そうやって自分の役割を見つけていけば、毎日がきっと楽しくなりますよ!
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さまざまな成長を感じられた3年目。
Interview 05
私自身のことを振り返ると、1、2年目の頃は自分に与えられた業務をこなすことに精一杯の毎日。患者さんやチームメンバーのことまで考えて、いい結果を導くための行動を取れるようになったのは、3年目に入ってからだと思います。また、カンファレンスで積極的に発信するようになったのも同じ頃からです。これまでは先輩の発言を聞くばかりでしたが、後輩が増えた今は私が意見を求められることも多くなってきました。さらに、日々の業務の中では、何か困りごとがないか後輩たちにさりげなく声をかけるようにもなりました。いろいろな場面で自分自身の変化を感じられた一年でした。
新しい経験を通して、もっと成長を。
看護師として4回目の春を迎え、いよいよリーダー業務がスタートします。その日のチームメンバーがスムーズに働けて、患者さんたちにいい看護を提供できるように、発生するトラブルを解決しながら采配をしていく。そのためにはもっと発信力や、病棟全体を俯瞰する力を身につけていく必要があります。人の前に立つことは得意でありませんし、不安な気持ちが大きいですが、その新しい経験を通して私自身がどんなふうに成長できるのか、とても楽しみにしています。
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看護の仕事を諦めないで正解でした。
Interview 08
本格的に看護師を目指しはじめたのは30代に入ってから。結婚や出産を経験してから専門学校に通い、今から約9年前に晴れて看護師となりました。急性期の苦しい状態から治療や看護を通して徐々に笑顔になっていく。その過程に携われるのは大きなやりがいです。また、自分のケアに対して患者さんやご家族からありがとうと言ってもらえる。その喜びは中堅となった今でも変わりません。看護師としての第一歩は人より少し遅かったかもしれません。それでも諦めず、この道に進んでよかったと心から思います。
自分の経験を後輩看護師たちに還元を。
新人看護師時代は右も左もわからず一生懸命、2〜3年が経つとまだ自信は持てないものの新人とは違う立場に戸惑い、もう少し進むとベッドサイドでの看護に加えて役割も増えてきて……。きっとそれぞれの年代に、それぞれの悩みがあると思います。今の私に求められるのは、そんな後輩たちに自分の経験を還元すること。私自身、どの悩みも経験してきたので、気持ちはよくわかります。より良い答えを見つけられるように一緒に考える、支える。そのお手伝いができたら、とても嬉しいですね。
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出産前と変わらない働き方を
継続できています。
Interview 9
3歳の男の子を育てながら勤務しており、現在は第二子を妊娠しています。第一子の妊娠が分かった時は嬉しさの反面、働き方を変えなければならなくなるという不安もありました。日中は保育園に預けられるとして、問題は夜間でした。夫も夜勤のある仕事のため、これまで通り自由に夜勤のシフトに入れなくなる。看護師長に妊娠の報告と相談をした時は、雇用体系の変更や退職も覚悟していました。しかし、師長からは「調整しながらやってみよう!」と前向きな言葉。実際、育休から復帰したあとは病棟メンバーの協力も得ながら、出産前と同じフルタイムで働くことができています。
力を合わせて、一緒に長く働きましょう!
病棟は子どもの有無に関わらず、プライベートを大切にしながら働ける、とても協力的な雰囲気です。保育園のお迎え時間が迫る時や、子どもが急な発熱をした時……、私も何度周りからフォローしてもらったか数え切れません。その分私もできる限り貢献したいと思いますし、このメンバーと一緒に働くことが育児の大変さを忘れさせてくれる貴重なリフレッシュの時間にもなっています。プライベートを大切にしながら長く看護師の仕事を続けたいという人には、おすすめの職場です。ぜひ私たちと一緒に、力を合わせながら楽しく働きましょう!
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Interview 5
がん看護専門看護師
2020年入職
現場経験だけでは足りないものを補うために。
Interview 10
これまで外科病棟に所属し、多くの患者さんやご家族と関わってきました。しかし、経験年数を重ねる中で看護師としての技術や知識は増えるものの、それが本当に患者さんのためになっているのか、ずっと確信を持てないままでした。私たちが患者さんと接するのは長い人生の中で、入院しているほんのわずかな期間です。退院したあとも不自由なく暮らせているのだろうか。望む人生を全うできたのだろうか。その答えは、病院の中にいるだけでは決して見つからないものでした。そこで決めたのが、専門看護師への挑戦です。もっと俯瞰的に見る視点、ケアに結びつけるためのアセスメント力や言語化力……。それらを経験だけでなく、もう一度学び直したいと思ったのが理由でした。
看護師の地位や評価を高めることも目標のひとつに。
専門看護師になったからと言って、それまでの悩みがすべて解決できたわけではありません。しかし、今まで以上に深く考え、一緒に答えを見つけ出していく力は確実に増えたと実感しています。これからはさらに自分が行う看護によって患者さんやご家族が自分らしく生きていく力を支えられるように自己研鑽し、組織や現場のニーズを見極めながら役割を探求しつづけたいと思っています。また、医療において看護師が果たしている役割はもっと認められるべきだと考えています。臨床はもちろん、研究や発表にも活動を広げ、看護実践に対する経済的・社会的な評価へとつなげていくことも目標のひとつです。
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Interview 6
慢性疾患看護専門看護師
2020年入職
ともに働いた専門看護師の背中を追いかけて。
Interview 11
他職種と協働しながら患者さんが希望する退院支援をできた体験が、その後の私の看護師人生に大きな影響を与えました。そのチームで中心的な働きをしていたのが先輩である専門看護師です。ひとりの看護師として看護実践をするだけでなく、チームをまとめたり、倫理的視点で何が患者さんにとって最善なのかを話し合いながらよりよりチーム医療を提供する姿に、強い感銘を受けました。私もその人のように退院後も患者さんや家族を支えられる看護師になりたい。大学院へ進学をして、そのための知識や技術を身につけたい。その頃はまだ子どもが幼かったのでとても悩みましたが、夫が応援してくれたことが後押しになりました。
もっと多くの現場で自分の存在価値を知ってもらえるように。
現在は病棟スタッフとして働きながら入院患者さんや外来患者さんへの直接ケア、病棟スタッフや医師などからのコンサルテーション、多職種連携のためのサポート、倫理カンファレンスの促進、院内看護研究のアドバイスなどを行なっています。活動範囲は多岐に渡りますが、病院から期待されている役割はまだ十分に果たせていないと思っています。当院に来てからまだ一年余なこともあり、もっと多くの人に私のことを知ってもらう必要もあります。これからはさらに自分自身をアピールし、より多くの場面で必要とされる人材になることが目標。そして人と組織を育てながら、病院や地域全体で慢性疾患に悩む患者さんとご家族を支えていければ嬉しいですね。
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Interview 7
慢性心不全看護認定看護師
2009年入職
知識面とコミュニケーション面を
レベルアップするために。
Interview 12
看護師になって十数年、ずっと循環器内科病棟で勤務しています。数年ほど前から増悪と寛解を繰り返し、再入院する患者さんに指導・教育する場面で悩むことが増えてきました。もっと個別性のある看護を提供するためには、自分自身の知識面とコミュニケーション面をさらにレベルアップさせなければいけない。そこで挑戦しようと決めたのが、認定看護師資格の取得でした。現在は慢性心不全看護のスペシャリストとして患者さんへ指導・教育を行うほか、病棟スタッフを対象とした勉強会の開催、心不全カンファレンスの実施と進行、外来との連携などを行なっています。
地域のための取り組みも増やしていければ。
勉強会で伝えた内容を病棟スタッフが実践してくれている姿を見ると嬉しくなります。また、心不全で再入院を繰り返していた患者さんが外来で元気そうな姿をされているのを見せていただいた時には、大きなやりがいを感じられます。そうした成果を一つひとつ積み重ねながら、今後はさらに活動を病院の外、地域へも広げていきたいと考えています。たとえば、院内で開催している勉強会を院外の人も参加できるようにすることも目標のひとつ。当院のような急性期病院にやってくる前、まだ心不全初期や予備軍の人たちにもアプローチしていくことで、地域の心不全患者さんを減らしていければと思っています。
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Interview 8
特定行為研修修了看護師
2003年入職
外来で知った、がん薬物療法に
取り組む人のリアル。
Interview 13
看護師になって以来、さまざまな病棟でがん患者さんに携わってきました。院内のがん看護専門のカリキュラムにも参加し、自分なりに自信を持って日々の看護に取り組んでいました。転機となったのは2018年、当時所属していた婦人科病棟と外来が統合されたことでした。そこで知ったのは、病院での薬物療法を終えて帰宅した患者さんが副作用に悩むリアルです。自分がしっかりと対応できている、そう思っていたのは病院の中だけ。実は帰宅後に多くの人が苦しんでいることに、大きなショックを受けたのです。私自身が、もっとレベルアップしなければ。そんな思いで挑戦したのが、がん薬物療法看護認定看護師です。中でも、QOLを低下させないために「栄養及び水分管理に係る薬剤投与関連の特定行為」が組み込まれた分野を選択しました。
知識と技術を常にアップデートできるように。
認定看護師と特定行為看護師、どちらも取得した現在は外来化学療法室で抗がん剤の投与管理や、がん薬物療法を受けられる患者さんのセルフケア指導を中心に業務を行なっています。医療従事者がいない自宅で副作用をコントロールするには、患者さん自身がしっかりとセルフケアの知識を持っていることが欠かせません。患者さんと一緒にその人らしい方法をともに考える時には、大きなやりがいを感じます。また、特定行為看護師として患者さんに貢献するためには、現場で知識と技術をアップデートしつづけなければいけません。これからも現状に満足せず、常に新しいことを吸収できるように努力したいと思います。
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Interview 9
特定行為研修修了看護師
2017年入職
現場で活きる9区分・20行為の
特定行為を取得。
Interview 14
集中治療室や救急外来での勤務経験が長く、看護実践のほか、人工呼吸器関連の看護を中心としたさまざまな執筆活動なども行ってきました。その中で看護部から特定行為研修への参加打診があったのが3年前のこと。特定行為研修における共通科目はすべての特定行為技術を取得するのに必要な医学的知識を学べるため、集中治療室や救急外来で勤務する上で大きく役立つと受講を決めました。区分別手技についても集中治療室や救急外来で活用できる分野を選択し、人工呼吸器の設定変更や、脱水に伴う輸液の投与など、医師がすぐに対応できない状況でも患者さんをお待たせすることなく迅速に診療の補助ができる9区分・20行為の特定行為を取得しました。
仲間たちがジレンマを抱えなくて済むように。
特定行為研修を修了後、人工呼吸器を装着されている患者さんが非同調で苦しい表情をされている際に、担当看護師から「何かわからないけれど苦しそうなので、力を貸してほしい」と相談されたことがありました。呼吸器(人工呼吸器療法)関連で全身状態を確認後、主治医が到着するまでの仮対応として呼吸器設定の変更を行いました。結果的に呼吸器と患者さんの呼吸が同調されたことで、安楽な表情に改善。後日、主治医からもお礼を言われたことは自信になりました。特定行為を取得したことは自分自身のやりがいはもちろん、ともに働く看護師の安心にもつながると思います。医師の不在によって患者さんが苦しむ、そんなジレンマを仲間たちが抱えなくて済むように、これからも活動していきたいと思います。