整形外科

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主なスタッフ
医師名 役職 学会専門医・認定医
中井 毅 副院長
兼医療技術部長
兼整形外科主任部長
兼リハビリテーション科主任部長
兼中央手術室部長
日本整形外科学会【専門医】
日本股関節学会
米国整形外科学会
経歴・業績参照(PDF)
大阪大学医学部臨床教授
林 潤三 科部長
兼脊椎外科センター長
日本整形外科学会【専門医】
日本整形外科学会認定リウマチ医
日本整形外科学会認定脊椎脊髄病医
日本脊椎脊髄病学会【指導医】【専門医】【脊髄モニタリング認定医】
十河 英司 科部長 日本整形外科学会【専門医】
日本整形外科学会認定運動器リハビリテーション医
岩田 浩和 医長
兼人工関節センター長
日本整形外科学会【専門医】
日本人工関節学会会員
松岡 峰造 医長 日本整形外科学会【専門医】
中井 隆彰 医長
兼緩和ケアセンター主幹
日本整形外科学会【専門医】
平井 幸雄 医長 日本整形外科学会【専門医】
大西 厚範 医長
兼脊椎外科センター副センター長
日本整形外科学会【専門医】
阪田 晃佑 医長
兼人工関節センター副センター長
日本整形外科学会会員
須之内 紀一 専攻医
井元 健太 専攻医
黒田 啓介 専攻医
南 徹 専攻医
浅子 毅瑠 専攻医

整形外科スタッフ

当科からのお知らせ

2019年8月より、整形外科の運用を変更いたします。月曜日から金曜日までの外来診察は、紹介状(発行から3ヵ月以内)もしくは診察予約票をお持ちの患者のみとさせていただきます。
当科では、骨折や人工関節置換術などが必要な手術対象の患者を中心に入院診療に特化いたします。
ご不便をおかけすることと存じますが、ご協力くださいますようお願い申し上げます。

特色

整形外科の対象となる疾患は、頸椎から手足の先までの広範囲におよびます。そのため、正確な診断と治療のためには、各領域の専門医が診療にあたる必要性があります。当院では、大阪大学整形外科学教室の協力のもと各領域の専門医が診療をおこなっております。また、診断の補助となる各種検査(単純レントゲン写真、MRIやCT、神経電動速度、超音波検査など)を比較的早期に実施し、治療をすみやかに提供することを心がけております。加えて、手術が必要となった際には、全身麻酔、部分麻酔(局所麻酔、腰椎麻酔(下肢の手術)、伝達麻酔(手・肘・足の手術))といった各種麻酔にも対応しております。そして、手術後に長期のリハビリテーションが必要な方は、リハビリテーション専門病院へ転院していただきリハビリテーションを継続していただくことも可能です。各専門領域の詳細については、下記をご参照ください。

【脊椎 (頸椎・胸椎・腰椎)】

高齢化社会とともに年々脊椎の病気を持つ患者様は増えており、市立伊丹病院においても脊椎手術は増加しています。いわゆる高齢の方に多い坐骨神経痛は腰部脊柱管狭窄症が原因であることが多いです。当科では脊椎・脊髄疾患に対して必要と思われる症例に対しては積極的に手術治療に取り組んでおります。
主な対象疾患は、頸椎変性疾患(頸椎症性脊髄症、頸椎椎間板ヘルニア、頸椎後縦靭帯骨化症)や腰椎疾患(腰部脊柱管狭窄症、腰椎辷り症、腰椎椎間板ヘルニア)です。平成26年度からは3年連続で手術件数は200例を超え、平成29年度においても220件の脊椎手術を実施しました。神経の圧迫を取り除く除圧術に加えて、脊柱の支持性に問題がある症例では固定術を併用しております。当院では、特に問題がなければ脊椎手術後2日目に歩く練習を始めており、手術後およそ2週間での退院を目指しております。

【股関節・膝関節】

日本は平均寿命が男女ともに80歳を超え、長寿の国となりました。しかし、一方で高齢化社会に伴い、介護の必要性、寝たきりの問題などが顕在化し、健康寿命の増進が急務となっています。80歳を超えても元気で痛みなく、自立した歩行をされる方を増やすことは、日本の重要課題のひとつです。
加齢に伴い下肢の関節は消耗されて変形をきたす、いわゆる変形性膝関節症、変形性股関節症、関節リウマチや骨壊死などの疾患により機能が著しく低下してしまった下肢の関節に対して、当院の「整形外科・人工関節センター」が専門とする「人工関節置換術」は、痛みを取り除いて生活の質を向上させる最も有効な手術といわれています。手術はクリーンルームで行い、麻酔科による全身管理のもと施行されます。もちろん、出血を伴いますが、症例に応じ、手術前にあらかじめ御自身の血液を採取し、保存しておくことで (“貯血“と言います)、周術期に他の人の血液を輸血することを避けることができます。そして、手術の翌日から歩行訓練を開始でき、約3週間の入院を経て退院となります。
当院では、平成29年度には、約600件の人工股関節・膝関節の手術を施行しました。股関節・膝関節についてお悩みの場合は当センターへご相談ください。

【上肢 (肩・肘・手)】

肩・肘・手は、ものをつかんだりする機能を中心に、人間には欠かせない機能を現実のものとしています。しかし、上肢には多くの関節と筋・腱、神経、血管が存在しており、これらが様々な症状の原因となるために整形外科の中でも特に専門性が高い分野です。平成27年度より、手を中心とした上肢の疾患に対する専門的診療も可能となりました。また、当院は、手の外科学会専門医の在籍する病院です(平成30年4月現在)。専門の医師でないと、診断が遅れ、適切な治療がなされないことがあります。また、手術が必要となった際には、その麻酔方法も希望に沿った方法を選択しています。手・肘の症状(痛み、しびれ、動きが悪いなど)でお困りの方は、是非、受診してください。

治療実績

診療実績
令和2年 令和3年 令和4年
脊椎 192例 189例 205例
上肢・手 96例 83例 115例
下肢 627例 622例 752例
外傷 499例 501例 488例
リウマチ 2例 5例 7例
スポーツ 33例 13例 9例
小児 3例 0例 0例
腫瘍 12例 10例 17例
合計 1464例 1474例 1583例

日本専門医機構に提出する術式に変更しております。

新型コロナウイルスに関する論文掲載について

整形外科ではコロナ禍においても必要な手術を安全に継続して提供するため、術前に新型コロナウイルス感染症(coronavirus disease 2019:COVID-19)に対する検査を十分に行ってきました。
その取り組みを2つの英語論文にまとめ、Journal of Orthopaedic Scienceに投稿しましたところ共に採択されました。

それぞれの論文名と査読者からのコメント、およびそれに対する執筆者からの回答は以下の通りです。

<論文1>

論文名:
RT-PCR testing should be performed prior to elective orthopaedic surgery during the COVID-19 pandemic
J Orthop Sci. 2021 Jan;26(1):179-181. doi: 10.1016/j.jos.2020.10.009. Epub 2020 Nov 6.

査読者
著者らは、無症候ながらSARS-CoV-2感染の既往者が、待機手術患者50名中に2名いたことを明らかにした。SARS-CoV-2の潜伏感染時に手術をうけると術後経過が著しく不良なので、症状の出現の有無にかかわらず、COVID-19のパンデミック時にはRT-PCRによりウイルス感染を検査することが必要であると提案している。小規模の調査研究であるが、COVID-19による第2波の流行が危惧される現状で、本報告を掲載する意義は大きいと考える。

<論文2>

論文名:
Challenges and responses of elective orthopaedic surgery during the second wave of COVID-19

査読者
本研究は、COVID-19の第1波の際に整形外科手術の術前にRT-PCR検査、IgM, IgG検査を行い、その結果について検討した研究で、内容も興味深く、よく書かれた論文です。

本研究の結果では、592例中21例(3.5%)でRT-PCR検査、IgM, IgG検査のいずれかが陽性となり、2例でRT-PCR検査が陽性となっております。症状があったのは1例のみで、RT-PCR検査陽性例です。
本研究の結果から著者らは整形外科手術の術前にCOVID-19に対する検査を推奨しておりますが、RT-PCR検査、IgM, IgG検査の全てを行うべきとのことでしょうか?それともRT-PCR検査だけで良いのでしょうか?
RT-PCR検査、IgM, IgG検査の全てを行うべきであれば、結果の解離がみられた時にどのように対応するのが良いのでしょうか?結局、RT-PCR検査が陰性であれば手術を行って良いのであれば、IgM, IgG検査は不要でしょうか?またスクリーニング的な使用をするのでしょうか?

回答
本研究の結果では、592例中21例(3.5%)でRT-PCR検査、IgM, IgG検査のいずれかが陽性となり、2例でRT-PCR検査が陽性となっております。症状があったのは1例のみで、RT-PCR検査陽性例でした。
よって、SARS-CoV-2 antibody tests陽性は既感染を示していると思われます。
SARS-CoV-2 antibody testsをスクリーニング検査として推奨することはできません。
しかし、抗体検査陽性の患者は免疫を有していると考えられ、手術を受けるさいに患者の安心材料となる可能性があります。
RT-PCR検査をcurrent infection with COVID-19の診断として用いることを推奨します。

市民公開講座のおしらせ

整形外科では、市民の皆さんに疾病への理解を深めて頂くため、毎年、市民公開講座を開催しております。
皆様のご参加をお待ちしております。
講座情報はこちら 講演会・イベント

学会発表など

当院整形外科が2011年9月にプラハで開催された国際整形外科学会(SICOT)にて発表した研究が、Best Poster Award & SICOT/CCJR Meeting Award(ベストポスター賞)を受賞しました。
同賞は優秀なポスター発表を行った研究者に授与されるものです。

発表演題
“Comparison of Anterolateral and Posterolateral Approach in Minimally Invasive Total Hip Arthroplasty”
最小侵襲の前側方アプローチと後側方アプローチによる人工股関節術の術後成績の検討

中井 毅 副院長 がBest Doctors in JapanTM に選出されました。

整形外科主任部長を兼ねております 中井 毅 副院長 が、ベストドクターズ社から、医師同士の評価によって選ばれる“The Best Doctors in Japan 2018-2019”・“The Best Doctors in Japan 2020-2021”・“The Best Doctors in Japan 2022-2023”に選出されました。

ベストドクターズ社とは、米国マサチューセッツ州ボストンに本社を置き、現在70カ国で適切な治療やセカンドオピニオン取得のための名医紹介などのサービスを行っている会社です。
 ベストドクターズ社の名医選出方法は、医師に対して「もし、自分や大切な人が、自分の専門分野の病気にかかった場合、自分以外の誰に治療を委ねるか」という観点から、他の医師についての評価を伺うことで進められ、最終的に調査結果から一定以上の評価を得た医師を名医(Best Doctors)に認定するというものです。

現在、世界で約53,000名の医師が名医として認定されており、日本では約6,500名が認定されています。(医師数は2020年3月現在)

 

 

ベストドクターズ社公式サイト
https://bestdoctors.com/japan/about-us

米国ベストドクターズ公式サイト
https://bestdoctors.com/about-us/bdoi

中井 毅 副院長が「名医のいる病院2023 整形外科編」に掲載されました

医療新聞社が発行した「名医のいる病院2023 整形外科編」にて、中井 毅 副院長が整形外科の名医312人の1人として紹介されました。


※画像を押すとそれぞれ拡大表示されます。