呼吸器内科

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主なスタッフ
医師名 役職 学会専門医・認定医
細井 慶太 科主任部長
兼リハビリテーション科部長
兼経営企画室部長
兼呼吸器アレルギー診療センター長
日本内科学会【指導医】【総合内科専門医】
日本呼吸器学会【指導医】【専門医】
日本呼吸器内視鏡学会【指導医】【気管支鏡専門医】
日本がん治療認定医機構【がん治療認定医】
日本喘息学会【喘息専門医】
大阪医科薬科大学臨床教育教授
日本救急医学会認定ICLS・BLSコースディレクター
JMECCインストラクター
木下 善詞 科部長
兼感染対策室主任部長
日本内科学会【指導医】【総合内科専門医】
ICD制度協議会【ICD】
原 聡志 非常勤医 日本内科学会【指導医】【総合内科専門医】
日本呼吸器学会【専門医】【指導医】
日本血液学会【指導医】【専門医】
日本がん治療認定医機構【がん治療認定医】
日本臨床腫瘍学会【指導医】【がん薬物療法専門医】
原 彩子 医長 日本内科学会【総合内科専門医】
日本呼吸器学会【専門医】
永田 憲司 医員 日本専門医機構【内科専門医】
髙田 悠司 医員 日本専門医機構【内科専門医】
髙山 祥泰 専攻医
島津 保之 専攻医
土田 澪 専攻医

呼吸器内科スタッフ

特色

平成16年4月よりスタッフ2名で始めた呼吸器内科も、平成17年6月からはスタッフ3名の組織となり、平成18年度には、呼吸器学会認定施設の仲間入りをしました。令和元年の現在、スタッフ5名・専攻医3 名の8名体制です。
咳・痰・息切れを主な症状とする患者さんが、適切な医療を受けることができる呼吸器アレルギー診療センターを設置いたしました。

治療実績

特徴

呼吸器系に何らかの病態が存在する患者さんが主ですが、呼吸器系の疾患にとどまらず、全身性の感染症、腎尿路系の疾患、神経系疾患などの診療にも内科医として携わっています。
多様な病態を示す患者さんに満足頂ける医療の提供を維持するためには、他職種の医療提供者の協力を得る診療チームが必要です。
当科の診療チームは、医師はもちろんコメディカルの知識や技能を統合し、医療提供を行うための仕組みづくりを行っています。

診療の内容

1,呼吸器感染症など

感染症治療の基本は正確な感染症の存在とその重症度の認知、問題の臓器と原因微生物の整理、に基づく適切な抗菌薬の選択・変更、適切な抗菌薬の効果の判定、であるといわれています。
呼吸器感染症、尿路感染症に限らず的確な診断と治療への意思決定にはグラム染色が欠かせないとの観点から、できるだけ検協材料を適切に採取して染色検鏡する姿勢を中心に据えて感染症診療に取り組んでいます。
当院では、COPD や気管支拡張症の急性増悪例も多く、喀痰のグラム染色、細菌培養、血液培養などの基本的な操作をできる限り省略しないで治療を行っています。

2,肺がん

肺がんは日本人のがん死において原因のトップとなりました。禁煙の啓発も進んで、多くの公共施設で喫煙場所が撤廃されています。それでも肺がんはまだ増えています。
肺がんの治療は、日進月歩の中にあり、特に内科治療の中心をなす薬物療法は、革命のさなかにあります。
免疫チェックポイント治療薬は、これまでにない発想で生まれた薬剤で、従来の薬剤では見られない劇的な効果が確認されています。
当院では、腫瘍内科の専門医が、免疫薬剤の適正な使用のためのスタッフ指導に取り組み、新しい治療法の有効性とその限界について丁寧に検証を行っています。さらに、呼吸器外科医、放射線科治療医とのカンファレンスを通じ、チームによる協働によってがん患者さんに向き合っています。

3.気管支喘息/COPD(Chronic Obstructive Pulmonary Disease:慢性閉塞性肺疾患)

気管支喘息はありふれた病気で軽症例が多く、かかりつけ医の先生方のもとで治療されています。
当院へは、かかりつけ医の先生方からの紹介受診か、救急外来で喘息発作として受診されます。
急性期でも安定期でも基本的な治療は、スパイロメーターを用いた的確な診断と、ピークフローモニターを基本に基づく吸入ステロイド治療を中心とした、薬物療法による治療を行っています。
最近は、重症喘息と呼ばれる難治例も多く、新たな治療にも取り組んでいます。さらに、慢性喘息という病気と付き合っていくためには、喘息という病気についてその病態をよく理解することが必要で、ご自身の病気の理解が深まるよう出来る限り丁寧な説明を心がけています。
COPDの患者さんは風邪を引きますと喘息とそっくりな症状を示します。また、当院を紹介受診される方は喘息との合併例である混合疾患が多く見られます。
急性増悪で当院を紹介受診あるいは救急受診される方は、ステロイドを用いた急性期治療を行った後、外来で吸入薬剤を中心とした安定期の治療に移ります。さらに安定すれば、かかりつけ医の先生の元で経過観察となります。
また、体を動かしたときの呼吸困難が強く、日常生活に何らかの不都合が生じているCOPD患者さんには、呼吸支援チーム(GBST:Good Breath Support Team )と呼ばれる病院内の医療チーム)が、呼吸の仕方や日常生活の過ごし方など、日常生活をより快適に過ごすためのアドバイスを提供しています。

4,慢性呼吸不全(結核後遺症を含む)

体を動かしたときに呼吸困難をきたす病態は様々ありますが、酸素や炭酸ガスに関連した病態が呼吸不全です。酸素がうまく摂取できない病態(肺線維症が代表)はⅠ型呼吸不全と呼ばれています。
酸素が足りない方には、酸素療法が必要であり、当院では、在宅酸素の提供環境が整っており、短期間の入院で、適切な酸素投与の手順を決定しています(かかりつけ医の紹介による短期入院が必要です)。
炭酸ガスが上昇する病態はⅡ型呼吸不全と呼ばれています。その原因となる疾患によって治療の提供がさまざまになりますので入院して最適な治療(在宅酸素や在宅人工呼吸)と導入を提供いたします(入院の際は、かかりつけ医の紹介が必要です)。

6,間質性肺炎・肺線維症および急性呼吸不全

間質性肺炎は治療が難しい病気です。多くは慢性リウマチなどのリウマチに関連する疾患として発症します。そのほかに、特殊なアレルギー性の病気やウイルス性など、特殊な感染症もあります。アレルギー疾患・リウマチ科の医師と連携し、特殊な間質性肺炎の医療提供も行っています。
この領域の疾患である特発性間質性肺炎・肺線維症には、まだ定まった治療方法がありません。近年では、新しい抗線維化効果を持つ薬剤も登場し、有効な治療を計画・実施できる時代が来ています。
この疾患群では、患者さんごとの治療判断が特に必要であり、チームとして現状で最適と思われる治療の提供に努めています。

7,肺結核・非結核性抗酸菌症

当院では喀痰に結核菌が認められる排菌患者さんの治療は行っておりません。活動性結核( 排菌されている) の患者さんは結核専門施設へ紹介しています。非結核性抗酸菌症は治療が難しいのですが、当院では治療のガイドラインに推奨される標準治療を行っており、少なくとも2年間の薬物治療が必要です。

8,睡眠時無呼吸症候群

睡眠時無呼吸症候群は、当院ではスクリーニングとしての簡易ポリソムノグラフのみ、行っています。精密検査は専門施設を紹介して、診断確定後のフォローの治療を行っています。

市立伊丹病院における肺がん登録事業について

当院は2012年より呼吸器内科治療症例を対象に、第6次全国肺癌登録事業に参加しています。
詳細はこちら 伊丹病院における肺がん登録事業について(PDF)

在宅人工呼吸器ハンドブックについて

在宅人工呼吸器ハンドブック(大阪府)