心房細動の危険性

心房細動に罹患している患者様は日本に100万人以上いると考えられています。
年間死亡率は4%を超えており、死亡原因の40%は心臓死(心不全、心筋梗塞や突然死など)と言われています。また、死亡原因の5%程度ですが、脳梗塞を発症すると、1年後の生存率は50%と予後は悪くなってしまいます。また、腎機能の悪化、認知症の進行も見られます。

心房細動の最大の死因は心臓死

平均年齢70-73歳の心房細動7万人が対象、6206人が死亡(死亡率4.7%/年)


Gómez-Outes A, et al: J Am Coll Cardiol. 2016; 68:2508-2521

心原性脳梗塞はラクナ梗塞や動脈硬化症に比べて1年後死亡率が高い

心房細動が起こると、心房内で血液がよどんで血の塊(血栓)ができやすい状態になります。血栓が脳に流れて梗塞を起こすことを心原性脳梗塞といいますが、心原性脳梗塞はラクナ梗塞や動脈硬化症に比べて1年後死亡率が高いことがわかっています。


Kubo M, et al: Neurology. 2006; 66:1539-1544

腎機能の低下のリスクとなります

心房細動の有無で腎機能が低下する割合を調べた調査によると、心房細動ありの方がなしの場合に比べて、腎機能が低下する割合が高いと報告されています。


Watanabe H, et al: Am Heart J. 2009; 158:629-636

認知症の危険因子となります

別の調査によると、心房細動は全ての認知症の危険因子であると報告されています。


Bunch TJ, et al: Heart Rhythm. 2010; 7:433-437

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目次

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心房細動の治療について
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