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クリニカルパス

昨今、医療の標準化と質の向上を図る手法としてクリニカルパスが注目され、多くの医療機関で導入され始めています。2000年4月に改定された診療 報酬でも急性期特定病院では患者さまにインフォームドコンセントを行う際の『詳細な入院診療計画』としてクリニカルパスのフォームが採られています。

当院においても1999年11月にクリニカルパス導入検討委員会が設置され、クリニカルパスの導入検討がなされ、2001年3月に正式にクリニカルパスが導入されました。現在は11診療科40疾患のパスが使用されています。

当院におけるクリニカルパスの導入目的は以下の通りです。
患者の満足度向上を第一優先に考え、職員の知識と情報の共有化を図りながら、業務、医療の効率化を行う
クリニカルパス導入検討委員会&情報企画ワーキングチーム
市立伊丹病院の基本理念 伊丹病院でのクリニカルパス導入目的とその利点
地域の中核病院として、市民が安心して暮らせ、心の支えとなる病院を目指して、次の5項目を基本理念として掲げます。 【患者の満足度向上を第一優先に考え、職員の知識の共有化を図りながら、業務、医療の効率化を行う】
1、患者さんの立場に立った医療をおこないます。 [1]患者の満足度の向上、インフォームドコンセントの充実

  • Pt自身に治療方針を明らかにし、Ptが治療に参加できるようにする。
  • スタッフによりPtへの経過などの説明に違いを生じない。
  • Ptの状態と安静度や食事などが適切となる。
  • Ptや家族への説明不足などによる不安やストレスの解消をめざす。
  • 患者中心の医療をおこなう。
  • 継続医療への対応の充実を図る。
  • Ptサービスを中心にPt満足度を向上させる。
2、地域の中核病院として、医療水準の向上に努め、質の高い医療を提供します。

3、地域の医療機関、保健、福祉との連携を密にし、市民の健康を守ります。

[2]チーム医療の促進(各職種間の連携)

  • 職種間の連携及び情報交換の充実および共有化を図る。
  • 効率よく治療を図り、各セクションのスタッフが意欲的に参加でき、働きがいのある職場にする。
4、職員の教育・研修の充実を図ります。

5、経営基盤の確立に努め、医療環境の変化に対応します。

[3]仕事の効率化と均質化

  • Drからの指示受けの簡略化及びロスタイムの解消ができる。
  • 業務の改善及び効率化により、在院日数の短縮化ができる。
  • Drによる在院日数及び治療方法の相違の解消ができる。
  • 医師と看護婦の業務整理ができる。
  • Drごとに違う指示による頻雑さ、混乱が防げる。
  • スタッフ間の意識統一及び新人指導への応用につなげる。
  • 効率的な予約検査の実施ができる。
  • 日本版DRG/PPSの導入への対応が図れる。
  • スタッフの達成感、満足度の向上が図れる。

市立伊丹病院クリニカルパスの歩み

市立伊丹病院クリニカルパスの歩み
1999年 11月 市立伊丹病院クリニカルパス導入検討委員会設置要綱施行
12月 第1回市立伊丹病院クリニカルパス導入検討委員会開催
2000年 1月 第2回市立伊丹病院クリニカルパス導入検討委員会開催(以降不定期開催)
パス導入目的の提示

第1回情報企画ワーキングチーム会議開催(以降随時開催)

  • 第1回講演会開催順備活動
  • 講演会アンケート作成
2月 第1回講演会開催
演題『病院変わらなきゃ』
講師 総合病院坂出市立病院院長 塩谷泰一先生
講演会アンケート実施及び解析
3月
  • クリニカルパス通信発行(随時発行)
  • 第2回講演会順備活動
  • 第1回講演会VTR映写会開催
  • クリニカルパス導入スケジュール作成
5月 第2回講演会開催
演題『クリニカルーあたらしい医療管理のツール』
講師 熊本済生会病院 腎・泌尿器センター部長 副島秀久先生
7月 第3回日本病院脳神経外科学会参加(4名)
9月 クリニカルパス一部試行開始
2001年 2月
  • クリニカルパス院内広報開始
3月 クリニカルパス委員会設置要綱施行
第1回クリニカルパス委員会開催

  • クリニカルパス導入検討委員会及び情報企画ワーキングチーム活動報告
9月 第2回クリニカルパス委員会開催

  • クリニカルパス作成ガイドライン作成
  • 中長期計画作成
10月 日本クリニカルパス学会

  • 第1回NTT東日本関東病院電子カルテ見学会参加(2名)

市立伊丹病院クリニカルパス委員会へ名称変更

11月 日本クリニカル学会学術集会参加(9名)
12月
  • 試行中パス実施状況把握システム構築
2002年 1月 第1回近畿クリニカルパス研究会セミナー参加(5名)
3月
  • 平成14年度ワ-キングチーム活動小チーム作成
5月
  • 第1回ワ-キングチーム学習会*パス作成時における注意点
6月
  • 院内インフォメーションシステム構築

第4回医療マネジメント学会学術集会参加(5名)

7月
  • 第2回ワ-キングチーム学習会*電子カルテの現状ほか
2003年 1月 第3回近畿クリニカルパス研究会セミナー参加(5名)
5月
  • 患者及び職員アンケート作成
2004年 1月 第3回クリニカルパス委員会開催
3月 第3回講演会開催
演題『クリニカルパスの基本と実践』
講師 恵生会病院 副院長 飯田さよみ先生
4月 第4回クリニカルパス委員会開催
7月 第5回クリニカルパス委員会開催
8月 第6回クリニカルパス委員会開催
10月 第1回クリニカルパス大会
サブタイトル:-当院にパスは浸透したかー
2005年 1月 第7回クリニカルパス委員会開催
6月 第8回クリニカルパス委員会開催
11月 第9回クリニカルパス委員会開催
第2回クリニカルパス大会
サブタイトル:-この一年のパスの歩みー
2006年 4月 電子カルテ導入(電子クリニカルパス導入)
第10回クリニカルパス委員会開催
7月 第11回クリニカルパス委員会開催
11月 第3回クリニカルパス大会
サブタイトル:-電子カルテ導入後のパスー
特別講演:DPCの概要と影響

市立伊丹病院クリニカルパス一覧(平成19年4月1日現在)

市立伊丹病院クリニカルパス一覧
診療科 パス名
小児科 高ビリルビン血症パス(平日用、休日用)
泌尿器科 ESWLパス
前立腺生検パス(腰麻、局麻)
産婦人科 帝王切開術パス
子宮内膜掻爬術パス
人工妊娠中絶パス
流産パス
眼科 白内障パス
外科 乳房温存術パス
腹腔鏡下胆嚢摘出術パス
肛門疾患パス
成人そけいヘルニアパス
循環器内科 CAG診断パス
CAGFollowパス(1)、(2)
ペースメーカー埋め込み術パス
ペースメーカー電池交換術パス
脳外科 慢性硬膜下血腫除去術パス
消化器内科 肝動脈塞栓術(TAE)パス
内視鏡的食道静脈瘤結紮術(EVL)パス
内視鏡的食道静脈瘤硬化療法(EIS)パス
内視鏡的胃ポリープ切除術(胃ポリペク)パス
内視鏡的胃粘膜切除術(EMR)パス
内視鏡的大腸ポリープ切除術(大腸ポリペク)パス
糖尿病・内分泌・代謝内科 糖尿病教育入院パス
糖尿病インシュリン導入パス
呼吸器内科 気管支鏡検査パス
睡眠時無呼吸症候群検査パス
産婦人科 子宮筋腫切除術パス
円錐切除術パス
子宮脱手術パス
良性付属器腫瘍切除術(全麻、腰麻)パス
正常分娩パス
整形外科 人工股関節置換術パス(水曜OP、金曜OP)
人工膝関節置換術パス(水曜OP、金曜OP)
腰椎髄核摘出術・腰椎椎弓形成術パス(水曜OP、金曜OP)
後方進入腰椎椎体間固定術パス(水曜OP、金曜OP)
頸椎椎弓形成術パス(水曜OP、金曜OP)
小児科 川崎病パス
成長ホルモン負荷テストパス
泌尿器科 内シャント造設術(未透析患者用)パス