乳腺外科

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主なスタッフ
医師名 役職 学会専門医・認定医
山本 正之 乳腺外科主任部長 日本外科学会【指導医】【専門医】
日本消化器外科学会【指導医】【認定医】
【消化器がん外科治療認定医】
日本乳癌学会【認定医】
日本医師会【認定産業医】
NPO法人日本乳がん検診精度管理中央機構【検診マンモグラフィ読影認定医師】
日本がん治療認定医機構【がん治療認定医】
三嶋 千恵子 医長 日本外科学会【専門医】
日本乳癌学会【専門医】【認定医】
日本癌治療学会会員
日本乳房オンコプラスティックサージャリー学会【乳房再建エキスパンダー/インプラント責任医師】
NPO法人日本乳がん検診精度管理中央機構【検診マンモグラフィ読影認定医師】【乳がん検診超音波検査実施・判定医師 A 評価】
新リンパ浮腫研修修了
日本遺伝性乳癌卵巣癌総合診療制度機構 認定【HBOC診療実施医師】

特色

 当院乳腺外科では、乳がん、乳腺良性疾患、甲状腺がん、甲状腺良性疾患の治療に専従しています。乳がんはわが国では女性がかかる癌の中で最も多く、50歳前後に発症のピークを迎えます。当院では平成27年から28年は乳腺専門医が不在でしたが、29年度より新たに乳腺専門医が着任し、より一層の充実した専門性の高い医療の提供に努めています。また大阪大学からも外来応援医師に協力を仰いでいます。治療に当たっては科学的根拠(エビデンス)に基づき、かつ個々の患者の病状・ライフスタイルに合った最適の治療を実施するために、十分な説明と同意の上で方針を決定しています。乳がん治療に当たっては乳腺外科を中心として、形成外科医、病理医、放射線科医、看護師、薬剤師、技師、臨床心理士のチームにより乳癌の診断、治療を行っています。大学病院や地域の病院・医院とも連携しており、他院からセカンドオピニオンを受け入れている他、必要な方には責任をもって適切な紹介先病院をご案内しています。総合病院のメリットを生かし、様々なサポート体制をとって充実した治療を受けていただけるよう努めています。

治療実績

平成29年(1~12月)に当院で実施した手術件数は、135例、うち乳がん手術は96例でした。(表参照)

市立伊丹病院 乳腺外科手術件数

  平成25年 平成26年 平成27年 平成28年 平成29年
乳房温存 118件 98件 53件 42件 45件
乳房切除 12件 20件 9件 33件 51件
その他 20件 25件 13件 6件 39件
合計 130件 143件 75件 81件 135件
1.乳がんの診断 (検査)

 当院では伊丹市乳がん検診の受け入れはもちろんのこと、乳房に関する症状のある方の診察を行っています。乳腺外来は火・水・金に開設しており、予約外の患者さんも診察可能です。大変混み合っており、待ち時間が長くなる場合もありますがご了承ください。
 乳房のしこり・乳頭分泌物など症状があって来院される方に対してはマンモグラフィ、乳腺超音波検査(エコー)を行っています。がんの診断のためには、さらに穿刺細胞診、針生検などの病理検査が必要です。がんのひろがりや転移の状況を把握するためにMRI検査やCT検査、骨シンチグラフィーなどの検査を追加する場合もあります。マンモグラフィは2018年5月に機器更新を行い、トモシンセシスという3D構成の可能な装置を導入しており、より診断性能が向上しています。当院は日本乳がん検診精度管理中央機構のマンモグラフィ検診施設画像認定を受けており、撮影は撮影認定を取得した放射線技師が担当します。また、当院で導入している3T(テスラ)MRI装置では、従来のMRIと比較し圧迫感が少なく、閉所恐怖症の方でも抵抗が少なく受けていただけます。

2.乳がんの治療

A. 手術療法
乳がんの手術方法には温存手術と切除手術があり、比較的小さいしこりの場合には、乳房の一部を切除する乳房温存手術を行います。乳房温存手術では明らかにがんが残ってしまうという場合は、乳房切除手術を行います。がんが大きく乳房温存手術ができない場合でも、手術前に化学療法などの薬物療法を施行し、がんが小さくなれば乳房温存手術ができるようになる場合もあります。当院では日本乳房オンコプラスティックサージャリー学会の乳房再建エキスパンダー/インプラント実施施設として認定されており、形成外科医と連携し整容性を追求した乳房再建術(自家組織・人工組織)にも取り組んでいます。腋窩(わき)リンパ節に関しては、センチネルリンパ節生検を施行し、転移のないリンパ節は切除しない方法を行っており、手術は以前に比べると縮小した手術になってきています。
B. 放射線療法
放射線照射は、乳がん手術後に乳房や胸壁などに行う場合と、がんの再発、転移を来たした部位に行う場合があります。放射線治療の専門医が治療を担当します。
C. 薬物療法
乳がん治療は手術だけではなく、術後の再発の可能性をできるだけ低くするため、薬物療法が必要となることが多くあります。薬物療法にはいわゆる抗癌剤を使用する化学療法、がんの持つ特別な物質をターゲットとする分子標的療法、女性ホルモンを抑制する内分泌療法が主となります。薬物療法には手術の前後に行う場合と再発・転移乳がんに対して行う場合があり、いずれも主には外来化学療法室にて通院治療が可能です。治療に関しては専門的な知識を持つがん専門薬剤師がサポートさせていただきます。
D. チーム医療
乳がんは診断から治療まで多岐にわたるため、乳腺外科医のみでなく、各専門分野のエキスパートの協力が不可欠です。当院では形成外科医、病理診断医、放射線科医、診療放射線技師、臨床検査技師、看護師、薬剤師などと密接な連携を築き、チーム医療を推進しています。乳がん治療にどのように向き合っていくか、生活面においてどのようなサポートが必要かについて、主治医の意見の他、認定看護師や臨床心理士との面談の機会をもっていただくことも可能です。
E. リンパ浮腫ケア外来
乳がん治療で腋窩リンパ節郭清を受けた後、3~4割の方に腕のしびれ・腫れ・痛みなどの後遺症が残ることがあります。当院でもリンパ浮腫に対して圧迫療法・運動療法などのリンパ浮腫複合的治療を行うリンパ浮腫ケア外来を2018年7月より開設しました。研修を受けた医師、看護師、理学療法士、作業療法士がチームとしてリンパ浮腫の予防や治療にあたります。現在のところ予約枠が少なく、対象は当院で手術を受けた患者様に限らせていただいています。